画聖・雪舟が少年時代に修行した井山宝福寺をご紹介します。紅葉の名所としても有名なお寺なので、今回は秋の宝福寺を中心にお伝えします。取材が11月中頃で紅葉はまだ満開ではなく、曇ったり雨が降ったりと不安定な天候だったのがとても残念でしたが、それでも色づき始めた景色はとてもキレイで、観光客の方も多く訪れていました。
井山宝福寺といえば、室町時代に活躍した水墨画家・禅僧の雪舟(備中国赤浜(総社市赤浜)生まれ)が少年時代に修行したお寺で、『雪舟の鼠』の話はとても有名ですね。
それでは、少年雪舟像から山門前を通って宝福寺の境内をご紹介していきます。少年雪舟像辺りからお寺側を見ると立派な山門があります。
現在、山門からの出入りは禁止されているので、もう少し進んだ入口から中に入ります。
境内に入ると写真のような美しい風景を目にすることができます。
さらに進むと仏殿が姿を現します。
曇りなのがとても残念(泣)。。。さらに進むと山門側からの仏殿を見ることができます。
仏殿の中には、写真の『雪舟の鼠』の絵を見ることができます。
『雪舟の鼠』は、雪舟が幼少の頃より絵が上手だった事がわかるエピソードで、「絵を描くことが好きであった雪舟少年は修行もそこそこに絵ばかり描いていた。修行に身を入れさせようと禅師は雪舟を柱に縛り付けて反省を促した。夕刻、様子を見に来た禅師は雪舟の足元に一匹の鼠を見つけ捕まえようとしたが動かなかった。よく見るとそれは雪舟が流した涙を足の親指で描いたものであった。」というものです。
仏殿から方丈(ほうじょう)に行く途中にも、小さな少年雪舟像があります。
雪舟は、日本独自の水墨画風を確立した日本を代表する歴史人物。雪舟の作品のうち6点は国宝に指定され、「画聖」と呼ばれるくらい日本絵画史において別格です。
小さな少年雪舟像辺りからは、写真のような仏殿も見ることができます。
ここから西に進むと、三重塔(国の重要文化財)があります。今回は、北側にある方丈に進んでみます。禅堂や書院などもあります。
東側には、縁結びの「如意輪観音(にょいりんかんのん)」石仏がある観音堂があります。古来より縁結びの如意輪観音として、衆生縁の深い観音様だそうです。
今回は、紅葉で色づき始めた秋の宝福寺を中心にお伝えしました。
臨済宗東福寺派の宝福寺は「宝福禅寺」とも呼ばれる禅寺です。禅についてや三重塔(国の重要文化財)も取材できればと思います。